MASKED WRITER CHRONICLE

特撮や映画の感想や考察をします。仮面ライダーネタ多め。

ここがスパイダーマンの世界か。大体分かった。「スパイダーマン:スパイダーバース」感想

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ライダーファンとしては「並行世界のヒーローが出てくる作品」としてやっぱり「仮面ライダーディケイド」を連想するわけですよね。

クウガの世界、キバの世界、サブライダー:ディエンドの世界、ライダーそのものが存在せず別のヒーローが活躍している世界、昭和ライダーの世界、それぞれの世界のライダー同士が争うライダー大戦の世界など。

しかし一口に仮面ライダーって言っても多岐に渡るわけで特に平成ライダーが常に変化球を打ち出している状態でした。

だから変化球揃いのライダー作品群をまとめる手法として「それぞれのライダーの並行世界を旅する物語」にしたわけですね。

ディケイドが1つ1つ世界を渡り歩く作品だったのに対し今回の「スパイダーマン:スパイダーバース」は1つの世界にそれぞれの世界のスパイダーマンが集結するライダー大戦ならぬ「スパイダーマン大戦」の作品と言えば分かってもらえるでしょうか。

すみません、ライダーから離れます。どうしてもライダー基準で物を考えてしまう癖があって……。

ですが、小さい頃の私にとってスパイダーマン仮面ライダーと同じく憧れのヒーローでした。

観る前までは蜘蛛が嫌いだったのに、スパイダーマンのおかげで蜘蛛嫌いが無くなるほど影響が強かったのです。

やっぱり思い入れがあるのがサム・ライミスパイダーマン


テレビで初めて見たときに仮面ライダーとはまた違った魅力に惹かれました。

ライダーキックみたいな必殺技が無いのにどうやって敵を倒すのだろう?いくら超人的な力を持っているとはいえ、生身の身体でどこまで戦えるのだろう?他のヒーローと戦わせたらどっちが勝つのだろうとよく妄想していました。

またスパイダーマンを録画したビデオのケースに雑誌に掲載されているスパイダーマンの写真(その頃スパイダーマン3特集をやっていました)を切り抜いてのりで貼ったりしていました。内容は「スパイダーマン2」なのにビデオケースは「スパイダーマン3」の写真だらけでした(笑)

それくらい思い入れのあった「スパイダーマン」の映画が今話題になってると聞いて私は居ても立っても居られない状態でした。

今回ようやく友人たちと観に行く機会ができましたので観に行ってきました。

まず驚くのが映像が凄いということ。まるでCGかと疑う映像でしたが全部手書きだそうです。しかも1週間かけて書いた絵も2秒程度の映像にしかならなかったという力の入れっぷり。


映画『スパイダーマン:スパイダーバース』本編映像<スパイダーマンは1人じゃない編>(3/8全国公開)


さらに漫画によくあるコマ割りなども出てきてまるで漫画そのものを映像にしてるような感じでした。

そして何より物語が分かりやすい。「スパイダーマン」を見たことある人もない人も充分に入り込みやすい内容になっています。

ピーター・パーカーは「スパイダーマン」で街の平和のためにマスクを被って戦っていた。偶然、放射線を取り込んだ蜘蛛に噛まれた黒人の少年、マイルズ・モラレスはスパイダーマンと遭遇し彼に役目を託され「スパイダーマン」はキングピンによって殺されてしまう。
やがて目覚めていくマイルズの蜘蛛の能力。キングピンにより行われた実験によって別次元から来たピーター・B・パーカー。彼は自分の次元に帰るためにマイルズに協力することになる。
そして集結するそれぞれの次元のスパイダーマン。キングピンの目的を阻止するためスパイダーマンたちは団結して立ち向かうー。

と言った感じ。原作はもっと大規模で作風もダークな感じなのですが恐らくそのまま映画化しても受け入れられるのは原作ファンとコアなファンだけでしょう。

ストーリーは大幅に変更し、更に出てくるスパイダーマンの数もしぼる(原作は100人くらい登場するようで)ことで多くの人たちに受け入れやすくなったのでしょう。

あと受け入れやすくなった点としてはピーター・B・パーカーとマイルズ・モラレスのまるで「親子のような関係」が家族映画としての側面も持ったということでしょうか。向こうの世界のピーターはすっかりダメ親父ですがマイルズと交流することで自然とヒーローとは何かを教えていく。マイルズもそれに応えて、第二のスパイダーマンとして成長していきます。

また出てくるスパイダーマンも個性的です。「スパイダーウーマン」として活躍していたグウェン・ステイシー、白黒の世界で戦うスパイダーマンノワール、ロボットを操縦する女の子・ペニー・パーカー、豚のような見た目のピーター・ポーカーことスパイダー・ハム。

スパイダーマンノワールが昔から渋い見た目でカッコイイなあと気に入っていたのですが、今回の映画ではグウェンが好きになりましたね。女の子にモテそうな女の子って感じ。(単なる自分の好みだからかもしれませんが笑)

一緒に見た友人はペニー・パーカーを気に入ってました。可愛いですもんね。(しかも劇場で何種類かある手乗りフィギュアが売ってたのですが一発でペニーを当てていました!凄い引きの強さ!)

そして最後に登場するスパイダーマン。彼の存在が今後の「スパイダーバース」の展開の鍵を握るのですが・・・・・。おっと先まで読み過ぎましたね。

ちなみに続編が作られるとしたらニコニコでお馴染み東映スパイダーマンが出るかもしれないと言われているみたいです。もし出るとしたらどのような活躍を見せるのか。レオパルドン(彼の専用の戦闘ロボット)は出るのか・・・・・・。


【東映版 スパイダーマン】コメント付き


最後にこの映画には「スパイダーマン」の原作者である故スタン・リー氏も出演しています。彼の役目も重要なものなのでぜひ劇場でお確かめを。

この映画、「スパイダーバース入門編」となっていますので「アベンジャーズ」のように作品が続く前にぜひ見てください!